トラウマ。

僕にはトラウマがある。
小学校6年の1学期が始まる前のことだ。

僕は小学校5年生まで住んでいた名古屋から、
現在の平塚へ引っ越してきたのよ。つまり転校生というやつだ。

平塚に来て、住んだ家は父が勤務している会社の社宅。
似たようなマンションや平屋がズラーとならんでて、フェンスで区切られている。
その敷地の中にはテニスコートや公園、駐車場もあって、
一般人は、中に知り合いがいない限りはかなり入りにくい場所だ。

名古屋に住んでいたもっと前、僕がまだ幼稚園の年少さんだったころも、
同じように横浜の社宅に住んでいたから、何の抵抗もなかったんだけどね・・。

平塚に引っ越してきて、まだ新しい学校生活が始まる前。
当然、友達は誰もいない。
しかし、社宅には僕と同い年くらいの子供がたくさんいて、
既に僕が引っ越してきたことは、誰もが知っていたようだった。

そんなある日、特にやることがなかったので、近くのコンビニへ
ドラゴンボールスナックを買いに行ったの。
その帰り道、社宅内のテニスコート脇をあるいて家に向かっていると、
知らない男の子たちが野球をやっていた。
そして、その中の一人が僕に声を掛けてくれたんだ。

「ねぇ、一緒に野球やらない?」

社宅の中でもリーダ的存在のNemoくんだ。
転校してきて不安だったときにかけられたこの言葉にどれだけ
心が救われたことか。このとき、彼が天使に見えたよ。

僕は二つ返事で、野球に混ぜてもらった。
そして、一緒にやり始めて、すぐにNemo君がまた声を
かけてくれたのさ。

「今度はバッターやりなよ?」

そういって、彼はバットを僕に差し出している。
野球をやるときに何が楽しいって、バッターの時か
ピッチャーの時じゃない!
それをこの人は初対面の僕なんかに・・・。すばらしい人だね。
僕はまぶしすぎて彼の顔をまともに見れなかったね。

僕はまたも二つ返事で、差し出されたバットに受け取った。
・・・とその瞬間! あれ?ないよ?バット。
バット強奪っ!?
受け取ろうとした瞬間、バットはNemo君の仲良しのTera君に
奪われたのだ。
バットを奪ったTera君は当然のごとくバッターボックスへ。
そして、バッターボックスに立つやいなや、振り返って、
僕に向かってこう叫んだんだよ。

「てめぇには絶っ対に打たせねぇ!!」
ガビーーーーーーーーーーーーン!!

なっ・・なんなんだよ。この人。
まるで、「新参者は一生外野を守っとけ」と言わんばかりのこの態度。
僕はこの時、彼が悪魔に見えたね。

きっと、Nemo君がこの傍若無人なTera君になんか言ってくれるはずだ!
・・・と思っていると。
Nemo君の口からとんでもない一言が・・・

「じゃあ、君はとりあえず外野で!」
ガビーーーーーーーーーーーーン!!

そそ・・そうだよね。新参者なんて外野ですよねぇ。
は・・はははは。
僕はもう既に笑うしかなかった。

それ以来、この事件がトラウマとなり、野球をするときは
とりあえず、外野をやるようになりました。
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by massy81 | 2004-12-03 15:46  

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